【満足度70】蜷川実花監督作品第2弾・映画『ヘルタースケルター』(2012年、日本、R15+)は、あの頃の沢尻エリカさんを思う存分楽しむことができる作品でした。

シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)です!

 

本日は、ブログ企画「蜷川実花監督を1から楽しもう!」の第2弾『ヘルタースケルター(2012)』をご紹介します。

ブログ企画「蜷川実花監督を1から楽しもう!」を始めます。

こちらは2012年に日本で公開された、ドラマ/スリラー映画です。

上映時間は127分。

R15+ですので、ご注意ください。

 

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満足度は70%!

沢尻エリカさんを楽しむ作品として面白かったです。

本作の冒頭、りりこが映画初出演の記者会見するシーンがあります。

もちろん「別に…」なんて言うことはありません。

もし沢尻エリカさんがそこまで突き抜けていれば、また違った作品になっていたかもしれません。

 

場末のドラァグ・クイーンのクラブで歌っていた女の子がトップシンガーになる『アリー/スター誕生』(2018年)というレディー・ガガさん主演の作品があります。

【満足度90】映画『アリー/スター誕生』はアリーの歌に感動し、ジャックの行動に涙しました。

この作品では、レディー・ガガさん演じるアリーの歌声が世界を変えていきます。

けれど、この歌声は生まれもった才能であり、努力の賜物なんだと思います。

 

本作『ヘルタースケルター』の主人公であるトップモデルのりりこはどうか。

全身美容整形という作られた美によって、富と名声を得たりりこ。

そしてそれは儚くも散っていく運命だと理解したとき、彼女が選ぶ選択肢とは。

 

以下に、注目ポイントと感想を書きますので、お読みください。

『ヘルタースケルター(2012)』の予告編と簡単なあらすじ

最高のショーを、見せてあげる。

 

完璧な美貌で芸能界の頂点に君臨するトップ・モデル、りりこ。

実は、彼女には絶対に知られてはならない秘密があった。

彼女の美しさは、ほとんど全身に施された美容整形の賜であり、そのために免疫抑制剤の服用が欠かせなかった。

だが、整形の後遺症は確実にりりこの身体を蝕んでいく。

そんな中、美容クリニックをめぐる事件を追う検事の影がりりこに迫る。

さらに、生まれたままの美しさでりりこの存在を脅かす後輩モデルまで出現し、次第にりりこは精神的にも追い詰められていく。

 

allcinema(外部サイト)

『ヘルタースケルター(2012)』のキャスト・スタッフ

●キャスト

沢尻エリカ/りりこ

引用:うれピア総研(外部サイト)

『ヘルタースケルター』で一番の注目ポイントは、やはり沢尻エリカさん。

沢尻さんは、本作に出演する前の作品が『クローズド・ノート』(2007年)。

この作品の舞台挨拶で有名な「別に…騒動」が起こります。

引用:エンタメマガジン(外部サイト)

当時、若手女優として乗りに乗っていた沢尻さんでしたが、その件以降、活動を休止することになったのです。

そして、復帰して初めての映画作品となったのがこの『ヘルタースケルター』です。

沢尻エリカさんの出演作をほとんど観たことがないのですが、素晴らしい女優さんだという認識はあります。

どんな演技をみせてくれるのか、楽しみにしたいと思います。

 

大森南朋/麻田誠

寺島しのぶ/羽田美知子

綾野剛/奥村伸一

水原希子/吉川こずえ

新井浩文/沢鍋錦二

鈴木杏(友情出演)/保須田久美

寺島進/塚原慶太

哀川翔/浜口幹男

窪塚洋介(友情出演)/南部貴男

原田美枝子/和智久子

桃井かおり/多田寛子

 

●スタッフ

蜷川実花/監督

岡崎京子『ヘルタースケルター』(祥伝社フィールコミックス)/原作

『ヘルタースケルター(2012)』を観る前に

蜷川実花監督作品の前作、第1弾『さくらん』(2007年)はこちら。

【満足度30】蜷川実花監督作品第1弾・映画『さくらん』は、豪華キャストをサラっと楽しみましょう。

 

岡崎京子さんの伝説的コミックを「パッチギ!」の沢尻エリカさん主演、蜷川実花監督で実写映画化されました。

芸能人の美容整形は、2019年現在ではもはや暗黙の了解という感覚があります。

整形をしていないというモデルやタレントの方が希少な存在なのかもしれません。

『ヘルタースケルター』は、全身美容整形という秘密を抱えモデルの頂点に君臨するヒロイン・りりこの物語です。

りりこの際限のない欲望と転落の道のり。

これらを過激な性愛描写と極彩色のヴィジュアルで描き出す、とのこと。

本作の主演を務めるのは、沢尻エリカさん。

「別に…」騒動後、復帰第1作目となる本作で、どんな演技を見せてくれるのでしょうか。

 

ちなみに、「ヘルタースケルター」とは、「しっちゃかめっちゃか」という意味だそうです。

全身すべてしっちゃかめっちゃか。

人生もそうなってしまうのか…。

『ヘルタースケルター』の注目ポイントと感想

「あの頃の」沢尻エリカさんを観れる最後の作品

『ヘルタースケルター』の公開当時は、沢尻エリカさんの下着姿やヌード、そしてセックスシーンがとても話題になっていたような気がします。

作品を観ていると、沢尻エリカさん自身の芸能人生をなぞるかのようなお話で、沢尻さん自身がりりこ役に入り込んで演じていたというのも納得できます。

撮影当時は、まさにりりこそのものだったそうです。

この作品以後、勝気で突っ張ったところを見せず、優等生っぽいキャラクターの中にちょっぴり毒も含むくらいの雰囲気に変わりました。

あの頃の沢尻エリカさんを観ることができる作品は、本作が最後だと思います。

 

蜷川実花監督らしい映像美と主人公を魅力を引き出す手法

蜷川実花監督の本職は写真なので、撮る映画作品にもそれが現れています。

赤を中心とした色彩豊かな映像美と、トップモデル・りりこのきわだった美しさをいかに引き出すかについても、さすがだなと感じました。

また、物語後半のりりこの頭の中に宿る幻想的なイメージ、最後にりりこが選んだ選択を蜷川実花監督らしさを感じながら楽しめたと思います。

 

安易な美容整形への警鐘となるのか

ネットで芸能人のゴシップ情報を調べてみると、整形したとされる芸能人の名前と顔がたくさん出てきます。

お隣の国では整形に関する敷居が日本よりももっと低く、顔をイジることに抵抗がないと聞いたことがあります。

この物語の中に度々登場する女子高生たちには、この作品がどんな風に届くのでしょうか。

顔を変えることによって自尊心を持てるようになり、もっとイキイキと生きられるようになる。

そういった陽の一面もあることは知っています。

が、その光には必ず闇がつきもの。

そこまで知り、どんな結果になろうとも受け入れる覚悟を持って選択をしなくてはならないということを、本作を視聴しながら感じていました。

 

そこまでして作り上げた美もいつかは…

作中でりりこがつぶやきます。

「こんなもの、ドラッグみたいなもの。やればやるほどまたやりたくなるのよ」

その欲望は限りなく続くことになります。

そして、それと同時に精神的にも病んでいくりりこ。

まさに、美容整形をドラッグに例えるのは本当に的確だと思います。

そこまでして作り上げてきた美も、いつか飽きられ、忘れられていくことになります。

 

1つ目の理由は、整形の後遺症。

日に日に自分の美貌が崩れていくりりこ。

 

そして2つ目は、水原希子さん演じる吉川こずえが、イジッていない天然のモデルとして注目を浴び始めたこと。

引用:ルーシーはダイヤモンドを持って空へ(外部サイト)

特に美にも仕事にも執着する訳でもない、りりことは対極の位置にいる人間の出現に心をかき乱されてしまうりりこ。

こうやって、自分自身を保てなくなった彼女がとる手段何だったのか。

それは、自分の敵になる人間を蹴落とすことでした。

 

栄枯盛衰

「もしこの美を失ってしまえば、みんな離れていく、みんな忘れていくんだわ」

近しい人間を自分の意のままに操ったり、薬やお酒に溺れたりしながら、起きている現実を忘れながら、何とかモデルの仕事をこなすりりこ。

しかし、りりこの終わりはすぐそこにせまってきていたのでした。

本当に栄枯盛衰だなと感じた一瞬でした。

作品のラスト近くで、当時「歌姫」と呼ばれていた、大スターの歌が少し流れたのがとても印象的でした。

そういえば、彼女も一世を風靡した女性でした。

さて、りりこはどうなってしまうのでしょうか。

ぜひ実際に作品を視聴していただきたいと思います。

 

気になるキャストをご紹介

引用:ぴくちゃあ通信(外部サイト)

作られた美を使って、男も仕事もすべてかなえていく。

そんなりりことは対照的に描かれていた、寺島しのぶさん演じるりりこのマネージャー・羽田美知子。

化粧もほとんどしていない中年女性で、若いヒモっぽい男性と同棲している。

自分自身にはあきらめているところがあって、りりこに完全に心酔しているという役柄です。

彼女もまたりりことは違ったタイプのキャラクターなのですが、この人物を寺島しのぶさんが演じていたのが、とても良かったなと思いました。

蜷川実花監督の作品は、どうしても主人公のアクが強いので、その強さに引っ張られしてしまうのですが、寺島しのぶさんのように、脇をしっかり締めつつ自分自身も輝ける存在がいるとそれだけで作品の質がずいぶん違うように思いました。

寺島しのぶさん、要チェックです。

 

最後に

以上、シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)でした。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

いかがだったでしょうか?

もしこの作品に興味を持たれましたら、実際にご自身で映画を楽しんでみていただきたいと思います。

 

第3弾の『Diner ダイナー』はこちら。

【満足度70】蜷川実花監督作品第3弾・映画『Diner ダイナー』は、殺し屋よりも「オオバカなコ」の方が恐ろしい作品でした。

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