【満足度70】映画『ヘレディタリー/継承』(2018年、PG12)は現代の恐怖を凝縮した良作でした。

ヘレディタリー/継承

シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)です!

 

本日は、『ヘレディタリー/継承』をご紹介します。

こちらは2018年にアメリカで公開された、ミステリー/ドラマ/ホラー映画です。

上映時間は127分。

PG12となっています。

DVDをレンタルして吹替版で視聴しました。

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字幕版吹替版(外部サイト)

 

満足度は70%!

面白かった?です。

確かに怖かったです。

 

前半に「今起こっていることは、たぶんこれが原因だ!」という、ある方向にミスリードされてしまい、なるほどそれなら何が起きてもそこまで怖くないなと思ってしまっていました。

すると、後半に「あれ?これもしかして騙されたかもしれない、まったく逆方向だ!」と思わされてしまい、ラストシーンでそれをも全てひっくり返すという大どんでん返しをくらってしまいました。

 

最期まで視聴してみて、作品としては現代ホラーだなと感じました。

過去の作品ではごく一般的なストーリーである、「あるシチュエーションで、すごく怖い目にあってしまったお話」ではなく、「もしかしたら誰でもこんな怖い目にあっちゃうかもしれないというお話」というところでしょうか。

ジェイソンや貞子が出てくる訳ではありません。

しかし、ゾッとする作品です。

ぜひ楽しんでみてください。

 

以下に、注目ポイントと感想を書きますので、お読みください。

『ヘレディタリー/継承』の予告編と簡単なあらすじ

 

「完璧な悪夢」

 

グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。

娘のアニーは夫・スティーブン、高校生の息子・ピーター、そして人付き合いが苦手な娘・チャーリーと共に家族を亡くした哀しみを乗り越えようとする。

自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでいたことに気づかぬまま…。

やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発。

不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声がする、暗闇に誰かの気配がする…。

祖母に溺愛されていたチャーリーは、彼女が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめ、次第に異常な行動を取り始める。

まるで狂ったかのように…。

そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。

そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。

“受け継いだら死ぬ”

祖母が家族に遺したものは一体何なのか?

 

公式サイト(外部サイト)

『ヘレディタリー/継承』のキャスト・スタッフ

・キャスト

トニ・コレット/アニー・グラハム

引用:映画.com(外部サイト)

主演は『シックス・センス』(1999年)で、ハーレイ・ジョエル・オスメントさん演じるコールのお母さんとして出演していたトニ・コレットさん。

画像の通り、鬼気迫る怪演で来年のオスカー主演女優賞のノミネートが確実視されている?そうです。

ホラー映画はやっぱり女優さんの顔芸がどうかにかかっているところもあると思います。

これは期待できそうですね。

 

アレックス・ウォルフ/ピーター・グラハム

ミリー・シャピロ/チャーリー・グラハム

アン・ダウド/ジョーン

ガブリエル・バーン/スティーブ・グラハム

 

・スタッフ

アリ・アスター/監督・脚本

本作が長編映画監督デビュー作となるアリ・アスターさん。

スクリーンをよぎる光、真夜中に見る夢、家の壁に描かれた文字…

天才的な発想と演出で、すべてのシーンがラストへの恐怖の伏線となる計算し尽された脚本と異常なまでの完成度は、ホラー映画の新たな到達点となったと言われています。

『ヘレディタリー/継承』を観る前に

2018年のサンダンス映画祭で、「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け、全米を震撼させたホラー映画。

サンダンス映画祭を調べてみると、アメリカの映画祭だそうで、インディペンデント映画を対象として数万人規模の客を招き約200本もの長・短編映画が上映されているそうです。

 

最近のホラー映画というと、日本における最高峰のホラー映画『リング』の貞子や、洋画だと『13日の金曜日』のフレディなど、怖いキャラクターのことをイメージしてしまいます。

そういった作品になじみ過ぎてしまって、まったくの新作ホラーをスルーしてしまうことが多くなってきていました。

それは「この作品、面白いのかぁ?」という気持ちが先に立ってしまって、「それならマンネリかもしれないけど、貞子が出てくるこれを観よう」という思考回路になってしまうのでしょうか。

今回は、その思考を打ち破り、こちらの『ヘレディタリー/継承』を借りてみることにしました。

 

亡くなった祖母・エレンから忌まわしい“何か”を受け継いでしまった家族を、死よりも残酷な運命と、想像を絶する恐怖が襲う。

彼女たちが祖母から受け継いだものは一体…?

この「忌まわしい何か」とは何なのか、じっくりと楽しんでみたいと思います。

『ヘレディタリー/継承』の注目ポイントと感想

前半…これは本当に起きているのか?

『ヘレディタリー/継承』を、前半は「これって、本当に起こっているの?」と思いながら観ていました。

これは、ぼくがどういう属性に所属しているのか、ということも大きく関係があるかもしれません。

もし、うつ病、統合失調症について一定の知識がある方が観たとすると、ぼくと同じようなミスリードにまんまと乗ってしまう可能性が高いです。

つまり、エレンから受け継いだ「忌まわしき何か」とは、

「遺伝的な精神疾患」

と考えたのです。

不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声がする、暗闇に誰かの気配がする、チャーリーの行動…。

あらすじにあるような奇妙な出来事はすべて、この受け継いた精神疾患によって起こっているように感じていた幻覚や幻聴、異常行動なのだと。

 

まんまとミスリードされてしまったのですが、ぼくはこの「遺伝的な精神疾患」という恐怖はとても身近に感じてすごく怖かったです。

これは、親が精神疾患だという方や、自分自身がそうだという方、そういった当事者である方々が、普段は感じていないけれども、意識せざるを得ない問題であり、恐怖なのです。

ぼくは、双極性障害という精神疾患を患っていますが、妻と一緒になり子どもをどうしようかという時に、大きな壁として立ちはだかりました。

「もし、ぼくの精神疾患が子どもに遺伝したら…」

結局、身体的な問題も考慮して、子どもをもうけず妻と2人で生きていくという選択をしました。

そんなことがあったので、こんな方向で恐怖を感じていたのかもしれません。

こういうテーマの恐怖というのは、とても新鮮で、確かに現代ホラーだなと思いました。

 

小さな頃の思い出「こっくりさん」

『ヘレディタリー/継承』を観ていて、小学校の頃に流行った「こっくりさん」のことを思い出しました。

ぼくが小学校3~4年生の頃、こっくりさんという降霊?のようなものが日本全国で流行りました。

クラスメイトの女の子が、ある日「私には霊感がある!」と言い出し、放課後に男女5~6名で集まって「こっくりさん」をやってみることになったのです。

50音や鳥居のマークなどを書いた紙の上に10円玉を置き、その霊感女子ともう一人の女の子が10円玉に人差し指を軽く置いて、

「こっくりさん、こっくりさん、おいでください…」

のような言葉をみんなで唱えた覚えがあります。

すると、ススス…と10円玉が動き出したのです。

そして、「あなたの名前は何といいますか?」などと質問して、動く10円玉が50音を移動して教えるという流れになりました。

その時ぼくは、確か途中で飽きてしまって、他のところに遊びに行ったような気がします。

次の日にその後どうなったか聞くと、何を聞いても意味のとれない言葉ばかりで、最後に「お帰りください」と帰そうとしても帰ってくれず、結局中断して神を畑に埋めて解散になったとのこと。

今考えると、その頃はそういったオカルト的なものが全盛で、10円玉をちょっと動かすだけで、そういった霊的なものを簡単に信じてしまう雰囲気がありました。

現在は、そんな心霊というものから離れてしまいましたが、何にも知らない人がそういうものを実際に見て、これといってトリックなどを暴くことができなかったとき、容易に取り込まれてしまうことがあるのかもしれません。

あなたは、霊的なものを信じていますか?

この作品では、そういった自分が信じている・信じていないというところにも大きく左右される描写があります。

観ているものは、果たして本物なのでしょうか?

 

誰も信じてくれないという恐怖

『ヘレディタリー/継承』の主人公であるアニーは、自分のまわりで起こる奇妙な出来事の原因がいったいなんであるのか、傷つきながらも一歩一歩近づいていきます。

しかし、彼女に大きく立ちはだかるのは、「自分のことを誰も信じてくれない」という問題でした。

自分に置き換えて想像してみると相当な恐怖です。

しかし、観ているぼくたちにとっては、アニーが体験していることが、実際に起きていることのなのか、アニーの頭の中だけで起きているのか分からないという状態になってしまうのです。

しかもアニーには、異常行動を起こしている過去があるというのも厳しいところ。

誰も信じてくれないアニーは、いったいどうなってしまうのでしょうか…。

 

怒涛のような展開のラストシーンをお楽しみに

これまで起きていたことは、いったい何だったのだろうか?

夢か、現実か。

その答えがラストシーンにすべて凝縮されています。

トップギアに入って疾走していくような展開のラストシーンは恐怖というよりも今まで疑問だったことの答えがどんどん提示されていくような気持ち良ささえ感じました。

エレンから受け継いだ「忌まわしき何か」。

それは……。

今まで思考を巡らせていたその上をいく結末をぜひ楽しんでいただきたいと思います。

 

最後に

以上、シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)でした。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

いかがだったでしょうか?

もしこの作品に興味を持たれましたら、実際にご自身で映画を楽しんでみていただきたいと思います。

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