神は本当に偉大なのか疑問を感じたあなたへ。『ホテル・ムンバイ』(2018年、オーストラリア/アメリカ/インド、R15+)

こんにちは、シュンちゃん(@vani_1103)です。

今回は、映画『ホテル・ムンバイ』の感想です。

引用:CinemaCafe.net

製作年:2018年

製作国:オーストラリア/アメリカ/インド

ジャンル:サスペンス/ドラマ

上映時間:123分

映倫:R15+

視聴環境:映画館で字幕版

『ホテル・ムンバイ』の感想:満足度100%

それは突然始まった。

突然の銃乱射。

次々と倒れていく人たち。

彼らは、組織的に、計画的に、すべての人を殺害しようとしていた。

誰が?

何の目的で?

もはやそんなことは関係ない。

決断するんだ。

生き延びるために。

 

何を優先するか。

タージマハル・ホテルの従業員たちは、決断しなければならなかった。

家族の元に駆けつけるか。

お客様のために命をかけるのか。

どちらが正しいということではない。

例えここから去っても、それは恥ではない。

この緊急事態を指揮するオベロイ料理長は、スタッフたちの目をしっかり見て伝えた。

自分の人生は自分が選び、決断して生きる。

 

決断。

ホテル内で身を潜めて警察の到着を待つお客。

宿泊しているスイートルームで待った方がいいのか、他のお客が集まる場所に向かう方がいいのか。

どの判断が正しいのか分からない。

恐怖に怯え、その場に立ちすくんではいられない。

生と死を分けるものがいったい何なのかは分からない。

ただ、自分の信じる行動をするしかない。

 

人の命を奪う者たち。

無差別テロの実行犯たちは、神に仕える者として、人を殺戮し続けていく。

何も信じるかは、誰にもとやかく言うものではない。

しかし、その狂信が他者の命を奪うのだとしたら、それは決して認めることはできない。

「俺たちは、異教徒にすべてを奪われたんだ。これはジハード(聖戦、イスラムを広めるためまたは防衛のための戦い)だ!」

お前たちの信じる神アラーは、お前たちがすべてを奪われていく際に、何一つ手を差し伸べてくれなかったのか?

すべてを奪った異教徒の神の方が、アラーよりも良くないのか?

心の中にほとんど宗教をおいていないぼくには、よく分からないことばかりだ。

ぼくが考えるような単純なものではないということは分かる。

 

神よ。

テロリストたちは、人質としてとらえていたVIPを殺していく。

そのVIPの中に、イスラムの女性がいることに気づいた。

イヤホンの向こうのリーダーは「殺せ」と言う。

すべては神の御心だと思っていた。

これは、神のご意志ではない。

神の名を語る人間の仕業だ。

そして自分は、今までその言葉に騙され、人を殺し続けてきたのだ。

「神よ、これがあなたの望む世界ですか?」

神は、自分の名を語り、人が人を殺し合うこの世界を見渡し、何を思うのだろう。

ぼくは知りたい。

 

試行錯誤しながら、生きる。

宗教をはじめ、この世界の人たちがひとつになることは難しい。

だからといって、自分たちと違う考えや価値観の人たちの命を奪うことで、解決しようとするのは、間違っている。

難しい、限りなく不可能だからこそ、話し合ったり、ケンカしたり、距離をおいてみたり、試行錯誤しながらともに生きていくことが大切なんだ。

それを繰り返しながら、命を紡いでいく。

この無差別テロを生き残った赤ちゃんも、いつか、世界中で起こるこの悲劇について知り、どう行動していくのか考えていくのだろう。

そうやって、ぼくたちは生きる。

ぼくたちを生かしてくれた、多くの人たちに感謝しながら。

『ホテル・ムンバイ』の作品情報

あらすじ

2008年に無差別テロの襲撃を受けたインドの5つ星ホテルで起きた衝撃の実話を映画化した実録群像サスペンス。テロリスト集団による凄惨な殺戮が繰り返される中、ひとりでも多くの宿泊客を救うために命がけで行動した誇り高きホテルマンたちによる奇跡の脱出劇を緊迫感あふれる筆致で描き出す。主演は『スラムドッグ$ミリオネア』『LION/ライオン ~25年目のただいま~』のデヴ・パテル。共演にアーミー・ハマー、アヌパム・カー、ジェイソン・アイザックス。監督は本作が長編デビューとなるアンソニー・マラス。

2008年、インドで同時多発テロが発生し、大都市ムンバイの5つ星ホテル“タージマハル・パレス・ホテル”はテロリスト集団に占拠されてしまう。ホテル内には500人以上の宿泊客と従業員が取り残され、テロリストたちは彼らを見つけ次第、次々と無慈悲な殺害を重ねていく。そんな中、ホテル側には警察の特殊部隊が到着するまでに数日を要するとの絶望的な知らせが届く。外部からの助けを期待できないと悟った従業員たちは、自分たちで宿泊客を守るというあまりにも重い決断を自ら下すと、ホテルマンとしての誇りと信念で恐怖に立ち向かい、銃弾が飛び交う中へと飛び込み、取り残された人々の誘導に奔走していく。

allcinema(外部サイト)

予告編

キャスト

デヴ・パテル / アルジュン

アーミー・ハマー / デヴィッド

ナザニン・ボニアディ / ザーラ

ティルダ・コバン=ハーヴィー / サリー

アヌパム・カー / オベロイ料理長

ジェイソン・アイザックス / ワシリー

スタッフ

アンソニー・マラス / 監督・脚本・編集