【満足度70】映画『先生を流産させる会』(2011年、日本)は、我が子の命を賭して生徒に「生と性」を教える教師の物語でした。

シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)です。

 

本日は、『先生を流産させる会』をご紹介します。

こちらは2011年に日本で製作された、ドラマ/青春/サスペンス作品です。

上映時間は62分。

レンタルDVDで視聴しました。

 

満足度は70点(100点満点)!

面白かった!というとおかしいですが、とても満足した作品でした。

ずっと観たいと思っていて先送りになっていて、ようやく観ることができました。

以下に、注目ポイントと感想を書きますので、お読みください。

『先生を流産させる会』の予告編と簡単なあらすじ

予告編

あらすじ

郊外の女子中学校で多感な年頃の生徒たちやモンスター・ペアレント、事なかれ主義の上司に囲まれ、頭の痛い日々を送る女性教師、サワコ。

そんな彼女が妊娠した。

それを知った不良グループのリーダー格ミヅキは、仲間たちとともに“先生を流産させる会”を結成、実際に流産させかねない、もやは悪戯とは呼べない陰湿で悪質な工作を開始するが…。

allcinema(外部サイト)

『先生を流産させる会』のキャスト・スタッフ

キャスト

宮田亜紀/サワコ先生

小林香織/ミヅキ

高良弥夢

竹森菜々瀬

相場涼乃

室賀砂和希

大沼百合子

スタッフ

内藤瑛亮/監督・製作・脚本

『先生を流産させる会』を観る前に

解説

2009年に中学生グループが“先生を流産させる会”を結成して妊娠中の女性教師に悪質な悪戯をしてメディアに大きく取り上げられた実在の事件をヒントに、歪んだ潔癖性と残酷さを秘めた思春期特有の心の闇を、一人の女子生徒をモンスターに見立てたホラー・テイストの演出で描き出す異色ドラマ。

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本当にあった怖い話

ぼくは過去、中学校の教員をしていました。

そのときに衝撃のニュースが舞い込みました。

妊娠中の教師の言動にムカついた生徒たちが、その教師の給食に異物を混入したというのです。

これは本当に恐怖でした。

今まで香川県の田舎の中学校で子どもたちと穏やかに学校生活を過ごしていた自分にとっては、考えたこともなかった事態だったからです。

考えてみれば、学校教育でも他のことでも、ある一定の信頼関係をベースに成り立っていることというのがたくさんあります。

確かに、給食もそれのひとつですね。

子ども同士のいじめに利用しようと悪意を持てば、簡単に何かできてしまいます。

本作で語られる教師と生徒との間の指導のもつれが、ここまでの行為にまであっという間に行きつくものなのでしょうか。

62分間という短い作品ですが、じっくりと観てみたいと思います。

『先生を流産させる会』の注目ポイントと感想

舞台が中学校ということで、自分が元中学校教員なのでどうしてもリアリティを求めてしまうところがあります。

実際の事件がどんな現場だったのかは分かりませんが、本作で描かれていたような給食への異物混入という行為はできないだろうと思いました。

ぼくがそう思ってしまうのは、教師と生徒間、生徒同士の命に関わるようないじめを体験していないからかもしれません。

としたら、実際に壮絶ないじめ体験をしていないと本作に感情移入できないのであれば、果たしてこれは誰に向けて公開されたのだろうと思いました。

生徒たちの描き方は「今どきの何を考えているのか分からない中学生」という感じで、演出としてはありがちだと感じました。

本来は、もっとごく普通に学校生活を送り、当然家庭環境に問題を抱えていたりするけど生きようとする子どもたちがこんなショッキングな事件を巻き起こしたのではないかと思うのです。

もちろん、映画作品として、リアリティがあることが第一に優先されることではないと思うのですが、過激な演出方向に流れてしまうあまり、ズレてはいけないものまでズラしてしまうと、伝えたいメッセージが歪むのではないかなと思いました。

ぼくは、やっぱりこういう事件を描いたとしても、大人たち自身が子どもたちから信頼を失うような作品を作ったり、「子どもたちはダメだ」という短絡的な結膜に向かう作品を作ってはいけないと思います。

一方、先生たちの勤務姿などは「あるある」がにじみ出ていて良かったです。

男性体育教員が女子の水泳の授業を担当していたり、他にもありえない場面はあったりしますが、おおむねうまく表現してくれているなぁと思いました。

「先生を流産させる会」を結成した子どもたちは、主人公のサワコ先生に対して償うことができないことをしてしまいます。

そして、そのことに対して何も罪悪感を感じることもなくまた毎日を生きていくことになります。

それでも、彼女たちは、サワコ先生と出会って、本当に良かっただろうなと思いました。

サワコ先生は、なぜそこまで彼女たちに向き合うことができたのか。

授業崩壊や、学級崩壊を起こしてそのまま休職・退職してしまったぼくレベルでは一生分からないんだろうと思います。

我が子の命をも懸けて、彼女たちに教えたかったこと。

最後のサワコ先生の言葉をぜひ聞いてほしいと思います。

最後に

以上、シネマ・ナビゲーターのヴァニ(@vani_1103)でした。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

いかがだったでしょうか?

もしこの作品に興味を持たれましたら、実際にご自身で映画を楽しんでみていただきたいと思います。

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